毒親の特徴 チェックリスト 〜ネグレクト、アダルトチルドレン親編〜

この記事では、毒親の特徴 チェックリスト 〜ネグレクト、アダルトチルドレン親編〜をご紹介します。

「毒親」に育てられた子供は、心に深い傷を負ったまま大人になり、人間関係、恋愛関係、仕事などで辛い思いをする人がたくさんいます。

この記事でネグレクト親、アダルトチルドレン親について理解を深めていただけると嬉しいです。

毒親の特徴 チェックリスト ~自己愛性パーソナリティ障害編〜はこちらの記事でまとめていますので、ご興味ある方は合わせてご覧ください!

目次

ネグレクトとは?

ネグレクトとは育児放棄で、アテンション不足、放置なども入ります

虐待と聞くと、身体的な暴力を想像しがちですが、ネグレクトが育児の中の虐待で一番多いタイプです。

影響1:不信感と不安感

ネグレクト状態で育てられた子供は、世の中と周りの人を信頼するのが難しくなります。

どんな状況、人も攻撃と捉える傾向があります。

そしてこの不信感と不安感は、症状がわかりやすいパニックアタックなどと違い、日常における些細な出来事の裏にピッタリとくっつき隠れています。

なので、何かをきっかけに突然痛い感情が顔を出し、「自分は無力で、無価値で、誰からも大切にされていないんだ・・・」という感情が暴れます。

影響2:自分に自信がない

自分に対する自信なんて、ネグレクトされた子供にとっては向き合うものではなく、フェイクするもの。

「親にまともに愛されていないなんて知られたら、誰も遊んでくれなくなる」そう思っているからです。

親に構ってもらえない子なんて、惨めな価値のない子だから、、、と心の奥で信じ込んでいるのです。

どんなに成績が良くても、成功しても、愛するパートナーを見つけても、放置されて育った子は、いずれ成功もお金も愛も自分の目の前からなくなる、と感じています。

親から愛してもらえなかったことはトラウマとなり、自分は幸せを受け取る価値がない人間だと思い込んでいるから。

ネグレクトまとめ

親に十分に構ってもらえず、愛されず育ち、自分自身を愛するということを知らずに育ったのなら、まず自分を愛することを学ばないといけません。

自分に優しくする、自分を大切にする、自分の気持ちに素直になる、どんな自分も受け止めてあげる。

自分を大切にしたことがない人には、とても辛そうで、難しそうに聞こえるかもしれません。

でも、子供の頃言えなかった気持ちを言ってあげて、流せなかった涙を流してあげるのが大切。

涙とともに押し込めてきた感情を流し浄化し、そこに自己愛を入れてあげるのです。

ケーススタディ:いつも遅刻する癖

私がセッションしたことあるクライアントで、ネグレクトで育った人がいました。

成績優秀で卒業し、大きな仕事を任されこなしていますが、いつも少し遅刻する癖がありセッションにきました。

原因を探ると、幼少時代、親はネグレクト状態で、この人はいつもひとりぼっち。

孤独感と存在価値に苦しんでいました。

そして分かったのが、遅刻をすると「やばい!」と焦り全身の血が逆流するのを感じ、本気ダッシュで走り心臓がバクバクして、「生きている」と実感できるのでした。

遅刻することで、誰かが自分を待っている、そしてその人に向かって走ると自分の命を実感できる、そうすることで、自分は一人じゃない、存在している、と自分に言い聞かせているのでした。

子供の頃に感じていた、孤独感と存在価値がこのような形で出ていた例です。

アダルトチルドレンとは?

アダルトチルドレンは言葉の通り、大人の子供。

体は大人だけど、中身は子供のままで、非常に自己中心的、自分しか見れない、自分のことだけで精一杯、自分がまだ子供の大人です。

アダルトチルドレンが親になると、親と子の役割が逆転するのが特徴です。

つまり、子が親の機嫌をとり、お世話をする関係になります

これは言うまでもなく、子供の成長にとっては悪影響を及ぼし、多くの子供は自尊心が低く、自信を持てずに育っていきます。

そしてその自尊心の低さが不安症、鬱病、依存症、家出などの原因となります。

気の強い子への影響

気の強い子、しっかりしている性格の子は、自分は強くて、親の要求は叶えることができる(たとえそれが理不尽だとしても)と信じています。

なのでこのタイプの子は、親の気持ちに敏感で察知することができ、親を満たしてあげようと頑張ります。

でも常識で考えれば、幼い子供が大人である親の要求を満たすなんて最初から無理なのは明らかですよね。

もともと不可能な要求なので、子供が満たせる訳もなく、失敗するたびに子供は罪悪感を感じ始めます。

アダルトチルドレン親の気持ちはコロコロと変わりやすく、要求も変えるので、その度に子供は満たすことが出来ない自分に無力感を感じ、自分の価値を疑うのです。

この自尊心の低さが後に、不安症や鬱病のきっかけとなったり、孤独、依存症、摂食障害の引き金になったりします。

気の弱い子への影響

ここで言う気が弱いとは、無意識に自分自身に無価値感を感じている子供を指します。

このタイプの子供はアダルトチルドレン親と同じように育っていきます。

つまり、自己中心的で自分のことしか考えられない、いつまでも中身が幼い人。

そうすると親とこの子はライバル関係になります

親は自分が上だと見せつけるため、このタイプの子を家の中でいじめます。

なので子供は家出をしたり、自分を傷付けることをしたり、何かに依存したり、犯罪に走ったりする傾向があります。

大人になってからの影響

気の強い子は大人になってから、自己中心的な人と結婚する確率が高く、相手を喜ばせることに集中し、自分自身の気持ちやニーズを後回しにします

大人になっても、感情的には今にも切れそうな一本橋を渡っているような状態で、にも関わらず、パートナーの機嫌を取ることに注ぎます。

気の弱い子は、自分と似た者同士で自己中心的な人を選び、衝突を続けます

パートナーとの関係は、いつも勝ち負けのコンテスト。

感情的なぶつかりや、口喧嘩(たまに身体的な)が絶えないケースが多いです。

ケーススタディ:気の強い姉、気の弱い妹

こちらのケースは、アダルトチルドレンに育てられた気の強い姉と気の弱い妹の場合です。

姉は早くからアダルトチルドレン母の気持ちを察知し、喜ばせるような行動をとって母の機嫌をとってきました。

大人になっても、ダメ男ばかりに惹かれ、いつも相手を喜ばせることばかりにエネルギーを注ぎ、自分の気持ちや幸せを後回しにしていました。

気の弱い妹は、自分がアテンションの中心でいる方法、母からライバル視されない方法を無意識に取っていました。それは病気になること。

成長過程それぞれの不調や病気になることで、優位に立っていました。

全体まとめ

ネグレクト親、アダルトチルドレン親、それぞれ全く違ったタイプの人間で、違う育児方法ですが、両方とも子供に与える悪影響は非常に大きいです。

共通して子供に植え付ける世界や人への不信感、セルフイメージの低さ、自尊心の低さ、そして無価値感は人生のあらゆる場面で顔を出し、無意識レベルでコントロールしてきます

どれも無意識レベルで繰り返されていくので、まずは気づいて、意識するところがスタート地点

こちらの記事が、少しでもどこかで誰かのお役に立てれば嬉しいです。

参考:Adams, C. BL M.D.(2022): ”The Effects of Self-Centered Parenting on Children”, Psychology Today

Goldsmith, B. Ph.D (2022): “Neglect Is Never Benign”, Psychology Today

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この記事を書いた人

認定催眠療法士。RTTヒプノセラピスト。
No planでアメリカに飛び込み心理学を勉強。
不思議な心のことや心理学のことを気ままに発信しています。
少しでも誰かのお役に立てれば嬉しいです。

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