毒親の特徴 チェックリスト ~自己愛性パーソナリティ障害編~

「毒親」に育てられた子供は、育つ過程で必要不可欠な基本的なニーズが満たされないまま成長し、大人になっても人生の色々な場面で辛い思いをする人が多くいます。

こちらの記事では毒親、特に自己愛性パーソナリティ障害的な毒親の特徴をまとめてみました。

自分の親がそうだったかも、と気付けるきっかけや、また、現在育児中である親である方にとっても、何か気付くきっかけになれば嬉しいです。

自己愛性パーソナリティ障害は、英語でNarcissistic personality disorder (NPD)と言い、「ナルシスト」です。病的なナルシストです。

人は誰でもある程度はナルシストですが、健康な範囲を超えた過剰な自己愛は、周りの人、特に家族を激しく巻き込み傷付けます。

病的なナルシストは、過剰なまでの興味が自分自身に向けられ、自分だけ過剰なエネルギーと注目が注がれている人です。

全ての中心は自分で、自分だけが必ずいつも正しいと思っています。

以下にご紹介するのが、アメリカの精神病大辞典のようなあらゆる精神的問題がまとめられている本「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」(通称DSM)に記載されている自己愛性パーソナリティ障害の説明です。

自己愛性パーソナリティ障害とは、病的に偉そうな振る舞い、過剰な賞賛を求め、人の気持ちが全く理解できないという特徴があり、多くのケースは成人期の早い時期に出始める。

そして以下の項目の5つ以上が当てはまる。

1. 自己の過剰評価(例えば、達成した事や出来る事の過大視、相応の出来事なしに誰よりも優れていると思っている、など)

2. 無限の成功、権力、素晴らしさ、美しさ、または理想の愛、などについていつもいかなる時も考えている

3. 自分は特別で、権力のある特別な人たちだけが自分を理解できると信じている

4. 過剰な賞賛を必要とする

5. 自分は特別な権利を持っていて、どこでも特別扱いされるべき、または、自分の要求はどこでも通ると思っている

6. 自分の目的を達成するために、人を平気で利用する

7. 共感力に欠ける(感情を認めるのを嫌がり、他人の気持ちやニーズも認めない)

8. 他人を羨ましがり、また、同時に他人は自分に対して羨望の眼差しを向けていると思っている

9. 傲慢で、横柄な行動や態度を取る

つまり、病的ナルシスト毒親は、自分以外の人(たとえそれが我が子であっても)に興味を持つことが出来ないので、幼い子供の自然な欲求(見て欲しい、抱っこして欲しい、など)が厄介な邪魔でしかないのです。

自分の気持ちを保つ事が何より大切なので、子供が泣こうが喚こうが、後回しにして、自分にエネルギーを注ぎます。

子供を褒めたり、愛情を見せるのは、子供が自分を良い気持ちにさせてくれる行動をした時のみ。つまり、子供が自分のご機嫌をとってくれて、「すごい」と褒めるようにしむけ、あたかも、親が子を世話するかのような関係を作るので、子供が親を子守りするような状態が出来上がってしまいます。

歯向かう子供に対しては、激昂して虐待に及ぶこともあり、勘当するケースもあるようです。

病的ナルシスト毒親の子供に対する行動は許されるものではありませんが、多くの場合、このような大人になったのには原因があります。

このような大人達は、心の奥底に耐え難いほどの羞恥心を抱えていて、深く傷付いています。

自分自身に耐えられないのです。

その心の傷があのような行動に駆り立てられるのです。

とはいえ、病的ナルシスト毒親の元で育った子供の傷、心の影響は多大です。

こちらの記事で、病的ナルシスト毒親に育てられた方の対処法をご紹介していますので、合わせて読んでみてください。

毒親の特徴 〜ネグレクト、アダルトチルドレン編〜はこちらから

こちらの記事が少しでも何かの助けになるヒントになれば嬉しいです。

参考:Wright, A., LMFT (2022) : “Was your parent a narcissist?”, Psychology Today

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この記事を書いた人

認定催眠療法士。RTTヒプノセラピスト。
No planでアメリカに飛び込み心理学を勉強。
不思議な心のことや心理学のことを気ままに発信しています。
少しでも誰かのお役に立てれば嬉しいです。

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